人気ブログランキング | 話題のタグを見る

てんてん転校生

cosiecosi.exblog.jp
ブログトップ

日本人と亡骸の扱い

「沈まぬ太陽~御巣鷹山篇」
 山崎豊子

日本人と亡骸の扱い_c0199869_0162916.jpg


「尾根のかなたに~父と息子の日航機墜落事故」
 門田隆将
が被害者側の情報で
逆の
「沈まぬ太陽・・・」
事故を起こした会社社員側も知っておこうかと思いまして
読みました
とにかく
世界最悪の墜落事故であったことは
どちらにも同じように描かれています
そして
海外の方の遺体に対する態度が
日本人とは違うと感じたことに
ちょこっと触れているのが印象に残りました
乗っておられたようですね
家族が遺体の引き取りを拒まれたというのは
宗教的なものか・・・とありました
「沈まぬ・・・」の方では
アメリカの航空局や安全委員会、事故機の製造メーカー、ボーイング社などから
調査団が来ていましたが
事故原因追及の調査のためには現場保存が第一だと怒るんですね
日本側は
「遺体をそのままにして、その横で調査など出来ない」
と主張します
仏教国だから
と。
ま、仏教の教えではどうで、キリスト教ではどうか・・・という詳細は分かりませんし
アメリカの事故の地で遺体がどのように扱われているのかは知りません
日本が仏教国かというところにも
微妙に頷けない気分がありますが
交渉の際
宗教の違い・・・というのは有効的ではあるので譲りましょう
死者を単なるボディだとは考えない
そうですね
日本人は戦友を亡くしたとき
髪を切り取って、家族のもとへ届けるというのが
時代劇でも
戦争映画でもありますね
アメリカでは
認識票のペンダントだったり
持ち物だけですよね
魂の離れた身体には意味はないと思うようだと描いてあります
でも
アメリカに居たとき
日本にいるパパさんのお父さんが亡くなり
私たちは一時帰国しましたが
アメリカに戻ると葬儀について聞かれました
日本は遺体を燃やすの?って
火葬という単語はあるんだか?
分からないので
burned(焼かれる)と言うと
残酷だ・・・というような
野蛮だ・・・というような
凄くイヤな顔をされて
ムッとしたんですよね
習慣の違いです
アメリカのように
大きな身体を埋めていくわけにはいかないの
日本は土地が足りないんだよ~
だから
きれいに壺にパック(詰め込め)していくんだよ~
火葬
火で弔う
きれいな言葉じゃないか・・・などとひとりごちておりました
それでも、アカデミー賞だか何だか
映画「おくりびと」には感動していましたよね
アメリカ人
とはいっても
事故現場で身体の形を成していない人の一部
それを拾い集めて
きれいにして
家族のもとに帰してあげる
その思いを強く持ち
赤十字の看護婦たち、医師、歯科医が必死に働くのです
酷い姿を見ながら
疲れて倒れそうになりながら
食事もとれないほどのショックを受けながらも
ボランテイァなのに
腕だけでも
頭皮だけでも・・・
と思うのです
絶対に連れて帰る
その思いで
遺族は辛い身元確認を続けるのです
それは
日本人独特なものなのかな?
気になりました

つづく・・・
by cosi-e-cosi | 2012-12-01 01:24